明日からの実務に役立つ理論・ノウハウを効率的に学んでいただけます。
※ラインナップ、それぞれの講座の詳細は変更の可能性があります。
成熟した事業を持つ企業にとって、既存事業を考慮せずに新規事業に取り組むには高い壁が存在します。組織にも人間と同じような「免疫システム」が存在します。
そのシステムが守ろうとしているものが「既存事業」であり、高い壁として事業開発担当者の前に存在します。既存事業を「突然死(倒産、買収・解体)」させずに、より良い未来に向けて企業を進化させていくことが「イノベーションマネジメント」の要諦です。
本講座では、クレイトン・クリステンセン氏の「イノベーションのジレンマ」の理論をベースに、企業が“ジレンマ”に陥る理由の理解から、ジレンマから抜け出すためのアプローチまでをお伝えします。
特に、抜け出すためのアプローチは演習を通して、より深くそのプロセスを理解することを目指します。
具体的には、以下のような考え方を演習により深めていただきます。
通常の戦略は過去からの延長で立案することがほとんどです。売上の拡大、そのための生産力の強化等を計画する場合には、それまでの実績情報が必要になりますが、まだ存在しない市場や製品を含めた未来への戦略を描くには、未来像からの逆算が有効です。
まず、未来の外部環境を描きます。次にこの外部環境の中で自社がどのようになっていたいかを未来の自社として描きます。次に未来と現在の自社の状態から成長のために埋めなければいけないギャップ(市場の獲得、能力の強化等)を把握します。
このギャップを一足飛びで埋めることは出来ませんし、進めていく途中で想定外の事態が発生する可能性もあります。そこで未来の自社に近づくために、既存と新規を組み合わせた事業活動のポートフォリオを組みます。
このポートフォリオでの活動を実践していくための戦略的な布石を打っていきます。
未来の自社を描くときに問題になるのが、何をやり/何をやらないかです。
多くの企業がここを描かないまま、フワフワしたアイデア出しに終始したり、がんじがらめのゲート管理でアイデアを殺したりしています。
自社のミッション、ビジョンは北極星として行き先を示しますが、道からそれそうになったときのガイドラインとリミットがあることで、迷わず先へ進むことができます。
もう一つ必要なものが、具体的に取り組んでいく市場を戦略的機会領域として示すことです。具体的な一人の顧客を描いて進めていくことが新規事業を進める上でのポイントですが、その誰かをどの領域で探すのか?を示すものを戦略的機会領域、“魅力的な漁場“として定義します。
講師は、「事業開発に役立つ「JOBSメソッド」基礎講座」も担当するINDEE Japan 取締役トレーニングディレクター山田竜也氏が担当します。
通常の戦略ではなく、イノベーション戦略を描けない。全社としての戦略的機会領域を決められない。事業部ごとの個別の活動でリソースが分断している、メンバーの力を結集していくことができない。
今後注力すべきテーマを見つけられない、決められない。ジョブを発見したいが、どこに行けば良いか分からない。
新カテゴリーを創出したいが方針を示せない、既存ブランドと新たな事業戦略とを整合させられない。
研究、技術開発には時間がかかる。自社のリソース(技術、プロセス)を活かしつつ、異なる分野へと組織を変容させていくための指針が得られない。基礎研究だけでなく製品・サービスにつながる長期的な戦略を描けない。
「イノベーションを起こすために企業の未来像から戦略的事業機会を定義する方法を理論から実践まで体系的に学べます。
講座名 | イノベーションマネジメントのための「Future Backアプローチ」講座 ~企業の未来像から戦略的事業機会を見つける方法~ |
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日時 | 2018年8月22日(水)10:00~17:00(受付開始は9:30) |
場所 | 株式会社翔泳社1F セミナールーム 〒160-0006 東京都新宿区舟町5 (地図) |
参加料 | 59,400円(税抜価格55,000円) |
お支払方法 | クレジットカード/銀行振込 銀行振込をご希望の方は、ご登録の住所に請求書を郵送させていただきます。 請求書発行日より10営業日以内のお振込みをお願いいたします。 |
領収書 | 会員メニュー > 注文履歴 > [領収書出力]から、出力することが可能です。 出力方法の詳細は、こちらをご確認ください。 |
お申込み受付は終了いたしました。
10:00-12:00 | イノベーションのジレンマとは? - 破壊的イノベーションの理論 - ジレンマにはまる五原則 |
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12:00-13:00 | 昼食休憩 |
13:00-17:00 | Future Backアプローチとは? ◎Future Backアプローチ[実践演習] - 業界の把握 イノベーションのジレンマ理論にも基づき、事業機会に迫る危機と機会、自社が直面する可能性のある既存事業と新規事業の「共食い」等、変化の難しさを把握する - 自社の理解誰にどんな価値を提供しているのか?何を使ってどのようにその価値を生み出しているのか?自社の現在のビジネスモデルを理解し、変容への旅への出発点を定義する - 方針の決定具体的な領域を探索していくためのガイドラインとリミットを定義する、後出しジャンケンを防止する - 環境の理解マクロ環境の変化を自業界への影響に落し込む、顧客に影響する不可逆の変化、マクロトレンドを把握する - 機会の定義発見した可能性から、狙う顧客、提供する価値、自社に必要な能力を想定し、現在の自社のビジネスと比較し、戦略的機会領域としてマッピングする - 振り返り、Q&A |
山田 竜也(ヤマダ タツヤ)
INDEE Japan 取締役トレーニングディレクター。電気通信大学機械制御工学専攻 卒業。MIT Executive MOT 修了。NAL(現JAXA)にてカオス理論を研究。電通国際情報サービスにおいて黎明期の3D-CADの普及に携わる。構造・振動・流体等の受託解析を手がける。(小はリードフレームの接点~大は船舶・土木)製造業で設計業務の改革を進める中で、システムの限界を感じ、製品開発全体をテーマとしたiTiDコンサルティングの立上げに参画する。リスクマネジメント、ナレッジマネジメント、技術伝承、コストダウン等のプロジェクトを進める一方で、技術者や管理職を対象としたトレーニングプログラム、組織開発コンサルティングに軸足を移して行く。2011年インディージャパンを設立。事業開発、組織開発をテーマにコンサルタント、ファシリテーター(IAF認定 Certified Professional Facilitator)、トレーナーとして活動中。海外旅行好きで滞在国数は60カ国以上。
1997年に出版した『イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』はベストセラーとなり、グローバル・ビジネス・ブック賞を受賞。他にも『イノベーションへの解』『教育×破壊的イノベーション』や『イノベーションのDNA』など数多くの著作がある。ハーバード・ビジネス・レビューに発表した論文のうち5本がマッキンゼー賞を受賞しており、イノベーションと成長に関する世界最高峰の研究者と知られる。2013年にも最も影響力のある経営思想家トップ50を隔年で選出する THINKERS50 のトップに2011年に引き続き2回連続で選ばれた。
本社は米国ボストン郊外のレキシントン。クリステンセン氏の科学的な理論を応用し、P&GやGMを筆頭に、世界的な企業の成長戦略と新規事業の創造を手掛ける。テレビ局、投資銀行、製薬企業、大学、病院など幅広い業種の顕著かつ持続性・再現性の高い成長を促す。現在コンサルタントは約50名在籍。大企業内での新規事業立ち上げ支援に注力し、最新の理論はハーバード・ビジネス・レビューに定期的に寄稿されている。
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