【A-1】基調講演 2020東京オリンピック・パラリンピックに向けたセキュリティ対策 ~サイバー攻撃防御における情報共有の価値~

攻撃を実施しようとする者や攻撃手法の開発は今後も残念ながら収まることはないと思っています。攻撃手法そのものの把握や対応に加え攻撃者がなぜ攻撃を行うのか、「攻撃の意図」を可能な限り把握する。さらに様々なセキュリティ機関と攻撃そのものだけでなく、つかんだ予兆などを情報共有することにより、対応速度を上げる必要があります。情報が相互に交換されている組織やグループは、既に国内に存在していますが、其の殆どは個人対個人で醸成された信頼感をベースとしたものです。個人とコミッティとの信頼感をどのように組織対組織に広げていけるか、今後のサイバー攻撃への対応において決定的に重要になると考えます。

熱海 徹 [日本放送協会/ICT-ISAC-JAPAN]

日本放送協会 情報システム局/ICT-ISAC-JAPAN事務局次長

1978年日本放送協会入局。主に番組運行勤務、ハイビジョンスタジオ設備等の技術管理部門に従事。東京、仙台、山形を異動した。2013年6月の異動で情報システム局に就任。主にイントラネットワークの運用にあたった。
2年後の2015年6月情報セキュリティ対策グループを立ち上げ部門統括を行った。
2016年7月一般社団法人ICT-ISAC-JPANに出向。主に放送業界のセキュリティ全般についてまとめ役を行い、迅速なインシデント対応ができるような業務を行っている。