いまだに、その約3割が失敗に終わると言われる企業のIT導入プロジェクト。各地の裁判所では「こんなひどいシステムに金なんか払えない。」、「いや失敗したのは、そっちのせいだから払うものは払ってもらう」と訴えるユーザとITベンダが争う訴訟が後を絶ちません。

本講座ではそんな紛争を約10年に渡って見続けてきたIT紛争解決のスペシャリストが、裁判の事例を元に企業のIT導入成功のコツを伝授します。

『プロジェクト管理編』『契約・法律編』に分け、2夜に渡ってお届けします。
より網羅的な理解のために2夜連続での受講をお勧めいたしますが、1夜のみの受講も可能です。

プログラム

1日目【プロジェクト管理編】

受講対象者:IT技術者、プロジェクト管理者、営業担当者、ユーザ側システム担当者、CIO 他

  1. ITプロジェクトにおけるユーザの協力義務
    IT導入においてユーザが果たすべき、情報提供、内部意見の集約、適時の判断等について事例を元に解説する。
  2. ITプロジェクトにおけるベンダのプロジェクト管理義務
    ITプロジェクトにおけるベンダの義務は重い。自分の役割を淡々と果たすだけでなく、役割を果たさないユーザをリードし巻き込むことを積極的に行わないと、プロジェクトが失敗した時に責任を問われることがある。
  3. 最大の山場、要件定義のポイント
    失敗したITプロジェクトのうち約9割が関係していると言われる要件定義。要件抽出のポイントと妥当性の確認方法について事例を元に解説する。
  4. プロジェクトを成功させる計画と管理の勘所
    スケジュールや要員管理だけがプロジェクト管理ではない。プロジェクトがうまくいかない予兆を早くとらえ、ユーザとベンダが協力して解決していくためには、例えば会議体の管理やリスク・課題の管理、性能検証計画や品質保証計画、さらに要員のスキル管理も重要なカギになる。
  5. プロジェクトのリスク管理
    ITプロジェクトには、どのようなリスクがあり、それをどのように抽出し対処していくか、判例や事例を元に、後手に回らずリスクを予測して狩りにいく管理を解説する。
  6. 万一のセキュリティ侵害に備えてやっておくべきこと
    セキュリティ対策を万全にしたつもりでも、スキを突かれて情報が漏洩してしまう事件は後を絶たない。そうしたことに備えて、平常時から実施しておくべき備えについて解説する。

2日目【契約・法律編】

受講対象者:プロジェクト管理者、営業担当者、システム担当者、CIO、法務関係者 他

  1. 民法改正で変わる請負契約
    民法改正により、請負契約であっても、部分的な納品が認められることとなり、また瑕疵担保責任の考え方も変わる。今後の契約条項の変更はもちろん、プロジェクト実施自体にも影響を及ぼす可能性のある改正について、過去事例を元に解説する。
  2. 準委任契約の変更
    従来は作業工数をベースに決められ、作業報告書等を作業の証跡とすることが多かった準委任契約においても、成果物の提出をそれに代わるものとすることが可能になってきた。過去の紛争例等を元に、今後の契約形態のあるべき姿について考える。
  3. その他、民法がITプロジェクトと契約に与える影響
    その他、今回の改正に限らず、契約前作業着手や偽装請負、責任上限条項等、ITの現場において発生しがちな問題について、判例等を踏まえながら解説する。

プロフィール

細川 義洋(ほそかわ よしひろ)
ITプロセスコンサルタント/元 東京地方裁判所 民事調停委員 IT専門委員

1964年神奈川県横浜市生まれ。立教大学経済学部経済学科卒。大学を卒業後、日本電気ソフトウェア株式会社 (現 NECソリューションイノベータ株式会社)にて金融業向け情報システム及びネットワークシステムの開発・運用に従事した後、2005年より2012年まで日本アイ・ビー・エム株式会社にてシステム開発・運用の品質向上を中心にITベンダ及びITユーザ企業に対するプロセス改善コンサルティング業務を行なう。現在は、東京地方裁判所でIT開発に係わる法的紛争の解決を支援する傍ら、それらに関する著述も行なっている。
おもな著書に、『なぜ、システム開発は必ずモメるのか?49のトラブルから学ぶプロジェクト管理術』 日本実業出版社、『「IT専門調停委員」が教える モメないプロジェクト管理77の鉄則』『情報システムを外注するときに読む本』など多数。

概要

主催 翔泳社
日時 2019年7月4日(木)、5日(金)19:00~21:30(受付開始18:30~)  

※お申込み受付は終了いたしました。

会場 浅草橋ヒューリックホール&カンファレンス Room1
定員 各日120名(定員に達し次第締め切りとさせていただきます)
受講料

7/4(木)【プロジェクト管理編】セミナーのみ 6,480円(税抜価格6,000円)

7/4(木)【プロジェクト管理編】書籍3冊つき 12,960円(税抜価格12,000円)
写真『紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得』
【契約・費用・法律編】
【提案・開発・プロジェクト編】
【ユーザとベンダの役割分担・信頼関係・他編】 

7/5(金)【契約・法律編】セミナーのみ 6,480円(税抜価格6,000円)

7/5(金)【契約・法律編】書籍3冊つき 12,960円(税抜価格12,000円)
写真『紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得』
【契約・費用・法律編】
【提案・開発・プロジェクト編】
【ユーザとベンダの役割分担・信頼関係・他編】 

7/4(木)、5(金)二日間受講 セミナーのみ 12,960円(税抜価格12,000円)

7/4(木)、5(金)二日間受講 書籍3冊つき 19,440円(税抜価格18,000円)
写真『紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得』
【契約・費用・法律編】
【提案・開発・プロジェクト編】
【ユーザとベンダの役割分担・信頼関係・他編】

※特典書籍は、講座のテキストではありませんが、関連資料としてご一緒にご購入されることをお勧めします。(講座のテキストは別途、準備がございます)。特典書籍は、当日会場でのお渡しとさせていただきます。
※書籍はオンラインショップ(SEshop)でもお取り扱いがございます。
■書籍『紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得』【契約・費用・法律編】はこちら
■書籍『紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得』【提案・開発・プロジェクト編】はこちら
■書籍『紛争事例に学ぶ、ITユーザの心得』【ユーザとベンダの役割分担・信頼関係・他編】はこちら

支払方法 クレジットカード決済のお取り扱いとなります。利用できるカードについてはこちらをご覧ください。
15,000円以上のコースのみ、銀行振込が可能です。
領収書 会員メニュー > 注文履歴 > [領収書出力]から、すぐに出力することが可能です。
出力方法の詳細は、こちらをご確認ください。

留意事項

※下記をご必読の上、お申込みくださいますようお願い申し上げます。

  • 都合によりセミナー内容の一部が変更となる場合がありますので、ご了承願います。
  • 定員に達し次第、申込受付を締切らせていただきます。
  • ご本人が出席できない場合は、代理の方の参加が可能です。その際は「お申込者の参加証・代理でご参加されるご本人のお名刺」をお持ちの上、受付までお越しください。
  • お申込み後のキャンセル・変更はお受けいたしかねますのでご了承ください。
  • 参加者様のご都合によるキャンセルおよび欠席・遅刻によるご返金等は一切お受けしておりません。
  • 最少催行人数に満たない場合は、開催を中止することがありますので、ご了承願います。その際は、開催3日前までに、本ページおよびメールでご連絡いたします。
  • 自然災害、交通機関の事故、講師の発病等、不可抗力な事情により開催を中止することがあります。事前に中止が判明した場合は、本ページおよびメールにてお知らせいたしますので、各自でご確認ください。当日に中止が決まった場合は、本ページおよびメールと電話にてお知らせいたし、開催日の変更もしくは参加料の返金をいたします。 なお、旅費(航空券含む)や宿泊費とそれらのキャンセル諸費用については保障いたしません。
  • 会場は変更になる場合があります。その際は事務局よりご案内させていただきます。

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