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特別講演(B-7)09/17 15:10~15:40

PQCを “安全に”実装するには?ハードウェアの観点から見たポイント

     

米国NISTによるPQC(耐量子計算機暗号)標準化の進展を受け、国内外でその移行に向けた検討が本格化している。しかし、暗号方式そのものが数理的にどれだけ安全であっても、IoT機器やICカードなど実際の製品に実装される際には、物理的な攻撃のリスクが生じる。特に、機器の動作中に生じる消費電流や演算時間などのわずかな物理的変化から秘密情報を窃取する「サイドチャネル攻撃」は、現実的な脅威として知られている。 近年はこの攻撃に機械学習が応用されており、従来は安全とされていた簡易な対策済みの実装からも秘密情報を抽出できる事例が報告されるなど、攻撃手法は急速に高度化している。実際、NISTが標準化したML-KEMをはじめ、主要なPQC方式の多くでサイドチャネル攻撃のリスクが報告されている。本講演では、こうしたPQCに対する物理攻撃の最新動向を解説し、実装安全性(耐タンパー性)を見極める際に押さえるべき実践的な視点を紹介する。

本間 尚文 [東北大学]

東北大学
電気通信研究所 教授

東北大学電気通信研究所教授。2001年東北大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了、博士(情報科学)。2016年より現職。専門は計算機科学・情報セキュリティで、特にサイバー空間と物理空間の両面に関わるハードウェアセキュリティの研究に従事。2009~2010年、2016~2017年に仏グランゼコールTelecom ParisTech客員教授。IEEE EMC Best Paper Award、IACR CHES Best Paper Award、ドイツ・イノベーションアワード、日本学術振興会賞、ドコモ・モバイル・サイエンス賞などを受賞。IEEE Computer Society TCMVL Chair(2024~2025)、JEITAデバイス・ハードウェアセキュリティ技術委員会委員長(2017~2025年)、デジタル庁・経産省・総務省共催の暗号技術検討会構成員などを務める。

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