企業の重要資産の捉え方が、従来のモノ中心からデータ中心へと大きくシフトして来ています。クラウド、モバイル、ビッグデータといったここ数年の変化によって企業ITの重点は、今や「ハードウェア/ソフトウェア」資産の所有ではなく、「データ」をいかに戦略的に活用するかに変わってきたといえるでしょう。
これまで3回開催し大好評をいただいた「データサイエンティストサミット」をリニューアルし、ビッグデータ、パーソナルデータ、オープンデータなどのデータの分析と活用によるイノベーションと追求する方々のための新イベント 「data tech 2015」として開催します。
「データ」に対する戦略的、先進的に取り組む、IT部門とビジネスリーダーの 方々にぜひ参加をお薦めします。
すべてのモノがつながるIoT/M2Mの時代にデータの重要性はますます高まります。社会・産業のシステムから、交通・輸送、公共インフラ、パーソナルなデバイスから膨大なリアルデータが収集・蓄積されていきます。こうしたデータを集めること、初めて見えてくる社会課題やテーマから、課題解決のストーリーを構成し、ビジネスを創出していくことが求められています。本講演では、こうしたデータの価値を駆動力にしたイノベーションについて語ります。
東京大学
先端科学技術研究センター 教授
森川 博之 氏
1987年東京大学工学部電子工学科卒業。1992年同大学院博士課程修了。工博。2007年より現職。モノのインターネット/M2M/ビッグデータ、センサネットワーク、無線通信システムなどの研究開発に従事、電子情報通信学会論文賞(3回)、情報処理学会論文賞、ドコモモバイルサイエンス賞、志田林三郎賞、情報通信功績賞など受賞。新世代M2Mコンソーシアム会長、OECD/CDEP副議長等。総務省情報通信審議会委員、情報通信行政・郵政行政審議会専門委員、国土交通省交通審議会、社会資本整備審議会、国土審議会専門委員等。
今日、ビッグデータやデータ分析のブームとともに、統計解析や機械学習、ディープラーニングなどの高度な分析手法やそれを扱うスキルの必要性が各所で語られています。一方で、それらのスキルを持つ人材の不足が明らかだとも言われています。しかし、アナリティクスの本質は分析手法そのもの以上に、分析結果をよりよい意志決定に結びつけることにあります。
SASは近年、分析手法の進化だけではなく、それを意志決定に結びつけるテクノロジーの開発に注力しており、意思決定フェーズにおけるアナリティクスのリアルタイム化とファクトリー化がイノベーションの原動力になると考えています。
本セッションでは、二つのテクノロジーを中心に、アナリティクスを活用したイノベーションに必要な要素をご紹介します。
SAS Institute Japan株式会社
ビジネス推進本部 アナリティクスプラットフォーム推進 マネージャー
小林 泉 氏
SAS入社後、顧客分析やサプライチェーン最適化など様々なアナリティクス・プロジェクトに携わり、実際の分析作業をはじめ、データウェアハウスやアナリティクス・プラットフォームの設計/構築、さらには組織の分析のコンサルティングを行う。その後プリセールス部門に異動し、SASアナリティクス・ソリューションの提案業務に従事した後に、日本における販売戦略の策定から立ち上げに携わる。大規模データのリアルタイム分析や、ユーザー数が多いアナリティクス環境のシステムアーキテクチャに造詣が深く、豊富な経験を持つ。
<得意な分野>
- Big Data、データ・マネージメント、アナリティクスのためのシステムアーキテクチャ、Hadoopやデータベース・アプライアンス
- 通信、製造、医療系におけるデータ分析業務とそのためのシステム・アーキテクチャ
ビッグデータの分析・活用からビジネスを生み出すための考え方について解説します。国内外のデータ関連のサービスやイノベーションの事例を元に、データを経済的価値に変える方法を整理し、競争優位性の要因となるアルゴリズムや分析モデルの適用方法などについて解説します。
一般社団法人オープン・コーポレイツ・ジャパン
常務理事
東 富彦 氏
大手ICT企業のシンクタンクで長年にわたって「ビッグデータ・オープンデータがもたらす次世代情報社会」の研究に従事(2015年退職)。2012年にはオープンデータの普及促進を図るオープン・ナレッジ・ファウンデーション・ジャパンの設立に参画し、その後、企業データの公開を促進するオープン・コーポレイツ・ジャパンを創設。2014年2月から8月まで日経ビッグデータの読者サイトで「オープンデータ - データの開放が社会や企業を変える」を連載。近著に『データ×アイデアで勝負する人々』(日経BP社、2014年10月)などがある。
ビッグデータやデータ・サイエンティストを自らの武器とし、データ分析を成功させるホームラン企業が次々と出現する中、その傍らでヒットが打てずにいたり、そもそもバッターボックスに入る事すら出来ずに悶々とする企業が多いのもまた事実です。Pivotalは、まさにこのギャップを埋めるために発足した EMC、Vmware、GEの 3社による会社です。本セッションでは、Pivotalのテクノロジーやサービス、導入事例を交えて、どのようにデータ分析を始めて、どのように成功をおさめてゆけるのかについて考えてゆきます。
Pivotalジャパン株式会社
シニアテクニカルコンサルタント
中村 完 氏
2000年サン・マイクロシステムズ入社。ハード・ソフトの提案、設計、導入に携わるエンジニアとして活動する中で 2007年分散型RDBMS Greenplumと出会い、その日本国内ビジネス立ち上げを開始。2010年、日本国内ビジネスの拡大と共に後に Pivotalの母体となる EMC Greenplum事業部へ入社、今に至る。近年は Hadoop に加えて注目を集めるストリーム技術の動向を追いかける。
デジタル・IoTの時代が本格的に到来する中、社内外の大量データをビジネスに活用することが一層求められています。旧来型のデータ活用では、大規模データ処理基盤を構築するために多大な投資と時間が必要でしたが、近年の技術革新により、短期間で手軽に大規模データ処理基盤を構築することが可能となりました。
本講演では、最新事例に基づき、ビジネスにデータを活用していくために必要なIT基盤の在り方についてお話しさせていただきます。
アクセンチュア株式会社
デジタル コンサルティング本部 シニア・マネジャー
野村 一仁 氏
2007年アクセンチュアに入社し、主に金融業、製造・流通業においてDMP(データマネジメントプラットフォーム)導入による業務改善、データ分析人材育成を支援。この他、Wi-Fi通信インフラを用いた訪日外国人向けのアプリケーションサービスなど、アナリティクス技術を使うことによる新規事業アイデアの創出にも携わっている。専門領域はセンサーを中心としたM2Mアナリティクスで、アクセンチュア日本法人におけるアナリティクス部門立ち上げメンバーの一人でもある。講演や執筆も多数。
ビッグデータ活用の一つとしてIoT活用のニーズが高まっています。
しかしながらその実現のためには、それら大量かつ多様なデータの獲得、蓄積、活用をいかに効率的にして実現するのか、その実現方法の見極めが非常
に重要となります。
本セッションではオラクルのもつ最新ソリューションをご紹介すると同時に、グローバルの成功事例からビックデータ/IoT活用のためのベストプラ
クティスをご紹介します。
日本オラクル株式会社
クラウド・テクノロジー製品戦略統括本部 マネージャー
大橋 雅人 氏
2002年日本オラクルに入社。アプリケーションコンサルタントとして製造業を中心としたデータ活用に関わるプロジェクトに従事。 その後、コンサルティングビジネス推進を担当したのち、データディスカバリー製品である「Oracle Endeca Information Discovery」の製品担当を経て、2013年6月よりHadoop, NoSQL,R分析 ,位置情報分析,グラフ分析といったオラクルのビッグデータソリューション製品の戦略ビジネス開発/推進を担当している。
「パーソナルデータは新しい石油であり、21世紀の価値ある資源である」と言われ出して以降、ソーシャルやモバイルを通じて得られる個人のデータに多くの企業が注目し始めています。しかし、こうしたデータの発生から蓄積、分析、活用までのプロセスについては、社会的に多くの課題が指摘されています。一方、個人が自身のデータをコントロールし、提供先を管理するVRM(Vendor Relationship Management)といった新たなコンセプトも生まれつつあります。
本セッションでは、こうした「パーソナルデータ経済」の動向に加え、ウェアラブル、IoT市場でのデータ収集・分析ビジネスの最新動向を紹介します。
野村総合研究所
ITイノベーション推進部 上級研究員
城田 真琴 氏
1994年北海道大学工学部卒業後、大手メーカーのシステムコンサルティング部門を経て、2001年に野村総合研究所入社。以来、一貫して先端技術の調査・発掘と新技術が企業や社会に与える影響について研究を行っている。総務省「スマートクラウド研究会」技術WG委員、経済産業省「IT融合フォーラム」パーソナルデータWG委員などを歴任。最新刊『パーソナルデータの衝撃』(ダイヤモンド社)他、著書多数。NHK Eテレ『ITホワイトボックス』、BSフジ『プライムニュース』などのテレビ出演、講演、寄稿多数。Twitter ID:@Makoto_Shirota。
企業内に散在する"ビッグデータ"は、収集~蓄積~分析のプロセスを経て初めて有用な情報となります。クラウド時代の到来により安価に利用できるDWHやBI/BAツールも充実し、データ分析はより重要かつ身近なものとなりました。
データ分析は"目的"ではなく、あくまで情報を活用するための"手段"です。
本セッションでは、データ分析の課題とポイント、一連のプロセスを効率化させるための手法について解説いたします。
インフォテリア株式会社
マーケティング本部 プロダクトマーケティング部 部長
中嶋 誠 氏
巨大なハード、BIツール、外部コンサルタント。いわゆる「データ分析三種の神器」が効果を発揮しないのはなぜか? 当代きっての統計家でありながら多数の大手企業でコンサルを手がけた西内啓氏と企業ITの裏表を知り尽くした油野達也氏がユーザの抱える問題やIT業界の手口を赤裸々に語る40分です。
株式会社データビークル
代表取締役社長
油野 達也 氏
1986年大手SI会社の営業を振り出しにNTTデータで国産ERPパッケージの営業責任者を経てITベンチャーに転職。8年間上場できなかった企業を1年で国内シェアトップに引き上げ上場させた営業マーケティング力を武器に昨年末より㈱データビークルを創業。
株式会社データビークル
取締役
西内 啓 氏
東京大学医学部卒(生物統計学専攻)。東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教、大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センター長、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員を経て昨年末に(株)データビークルを創業。自身のノウハウを活かしたデータ分析ツールの開発とコンサルティングに従事する。著書に『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)などがある。
イベント名 | data tech 2015 高度データ分析と活用をビジネスに直結させる |
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日時 | 2015年6月17日(水)9:30~18:00 (受付開始/9:00) |
会場 | ラフォーレミュージアム六本木 〒106-0032 東京都港区六本木1丁目9-9 |
主催 | 株式会社 翔泳社 |
スポンサー | SAS Institute Japan株式会社 EMCジャパン株式会社 Pivotalジャパン株式会社 インフォテリア株式会社 日本オラクル株式会社 エンバカデロ・テクノロジーズ 株式会社データ・アプリケーション |
参加料 | 無料 (事前登録制) |
問い合わせ | data tech 運営事務局(E-mail:info_datatech@shoeisha.co.jp) |