【A-9】 07/02 17:25 ~ 18:25
あらゆるものをカイゼンせよ

エンジニアにとって「カイゼン」という言葉は特別な響きを持つ。カイゼンするべきはプロダクトなのか?プロダクトにアプローチするプロセスなのか?それとも自分自身をアップデートするべきなのか?

コンウェイの法則によると、ソフトウェアのアーキテクチャは組織構造に準じるという。であれば、このカイゼンというものは何か特定の小さい領域を対象とするものではなく、もっと大きな枠組みで、それこそあらゆるものを対象にして取り組むべきなのかもしれない。

プロダクトそのものを、プロダクトオーナーを、組織そのものをカイゼンする。
登壇者3名それぞれの切り口から、カイゼンと向かい合う。


【プロダクトオーナーから変わる世界もある。】市谷 聡啓
伝統的な開発スタイルからアジャイルな開発に移行するには何が必要でしょうか。実際のところ多くの事に取り組む必要がでてきますが、「これまで」のやり方から一気に変わろうとするとハレーションを起こしかねません。今回は、アジャイル開発の主人公の一人「プロダクトオーナー」という役割にフォーカスをあてて、アジャイルへの現実的なシフトについて、事例を元にお話致します。

【私のプロダクトは会社組織 ~会社をアジャイル組織化するための組織開発の実践~】新井 剛
開発部門だけではなくバックオフィス部門でもアジャイルな考え方は適用できます。ラインの縦の関係ではなく斜めの関係が重要で、機能するチームになるように支援する、リベロな役割が必要だと気が付きました。
スクラムマスターとして会社組織全体に貢献する働き方によって、地道に組織全体に広げていく組織開発の方法を紹介します。
本業のヴァル研究所における見える化文化・カイゼンマインドの浸透の話や、副業におけるカイゼン支援のお話をさせていただきます。

【新しい経路が見つかりました~プロダクトがカイゼンし続けるために~】小田中 育生
プロダクト開発というものは、一度リリースされれば終わりというものではありません。
そこからが長い長い、カイゼンの旅の始まりです。
目指すべきところを示す目標をどのように設定し、何を守り、何を捨てるか。
プロダクトへの要求の変化にどう対応するか。
こういった普遍的な問いに対する向き合い方について、ナビタイムにおけるプロダクトカイゼンの実例をベースにお話させていただきます。

市谷 聡啓[ギルドワークス・エナジャイル]

ギルドワークス株式会社
株式会社エナジャイル
DevLOVE

サービスや事業についてのアイデア段階の構想から、コンセプトを練り上げていく仮説検証とアジャイル開発の運営について経験が厚い。プログラマーからキャリアをスタートし、SIerでのプロジェクトマネジメント、大規模インターネットサービスのプロデューサー、アジャイル開発の実践を経て、ギルドワークスを立ち上げる。それぞれの局面から得られた実践知で、ソフトウェアの共創に辿り着くべく越境し続けている。訳書に「リーン開発の現場」、著書に「カイゼン・ジャーニー」「正しいものを正しくつくる」がある。
https://ichitani.com/ papanda papanda0806

新井 剛[ヴァル研究所・エナジャイル]

株式会社ヴァル研究所 SoR Dept 部長
株式会社エナジャイル 取締役COO
DevLOVE
Codezine Academy Scrum Boot Camp Premiumチューター
CSP(認定スクラムプロフェッショナル)、CSM(認定スクラムマスター)、CSPO(認定プロダクトオーナー)

Javaコンポーネントのプロダクトマネージャー、緊急地震速報アプリケーション開発、駅すぱあとミドルエンジン開発、駅すぱあとエンジンの部門長などを経て、カイゼン・エバンジェリストとして全社組織をカイゼン中。同時に、アジャイルコーチ、カイゼンファシリテーター、ワークショップ等で組織開発にも従事。
Java関連雑誌・ムックの執筆、勉強会コミュニティ運営、イベント講演も多数あり。

【著書】カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで

小田中 育生[ナビタイムジャパン]

株式会社ナビタイムジャパン
開発部 部長 兼 ACTS(研究開発)ルートグループ責任者
DeVLOVE

2009年株式会社ナビタイムジャパン入社。
経路探索エンジンの研究開発やプローブ交通情報システムの立ち上げに従事した後、2015年より部長に就任。
2016年、経路探索エンジン研究開発グループの責任者として、HPCの経路探索への適用、チャットボット開発などの研究開発をディレクション。
2018年度より、社内におけるカイゼン推進(スクラム導入・VSM実施などの支援)ワークグループの立ち上げに参加、ナビタイムジャパンの理想形を目指すR&Dと開発者がいきいきと働ける環境づくりという両輪を回し続ける。
https://note.mu/dora_e_m/ dora_e_m ikuoo