【C-9】 07/02 17:25 ~ 18:25
本気で実践している人たちにしかできない話が聞きたい

デブサミにご来場(予定)の皆さんこんにちは。Engineering Manager Meetupという、エンジニア組織とソフトウェアの問題にぶち当たったり悩んだりなにかをやり遂げたり失敗したりした人たちが集まるイベントを主催しているohbaryeといいます。

私はEngineering Managerという仕事柄さまざまな書籍を読んだり業界の著名な方の講演を聞いたりします。
体系だった知識は自分の無知と未熟さを思い知らせてくれるとともに目前の課題へ立ち向かう手がかりをくれます。

しかし、エンジニア組織とソフトウェアの現場で直面する課題について懊悩する日々その中において、胸に杭のように刺さって抜けない言葉や、「自分と同じ悩みだ」という共感や、明日から自分も頑張ってみようと思わされる情熱をくれるのは身近なエンジニアやマネージャーたちの苦悩と奮闘を語ったプレゼンテーションやブログ記事だったりします。

本セッションでは組織とソフトウェア両方の課題にぶつかった方々が現場で実践したことや抱えている課題から見据える未来など、まさに当人にしか語れない話をしていただきます。本気で実践している人たちにしかできない話が聞きたいのです。このセッションを通じ、実践を経て得られた知見のみならず暗闇の荒野に進むべき道を切り開く“覚悟”を皆さんが得られることを願ってやみません。

【司 会】大庭 直人氏
【LT登壇】山邉 哲生氏、高山 泰基氏、佐藤 大典氏、森 久太郎氏、湯前 慶大氏


【まだ見ぬ価値へ辿り着くためのデータプロダクト開発と組織づくり】山邉 哲生
検索やレコメンドのような“ユーザーの行動データを活用したプロダクト”はデータプロダクトと呼ばれ、ユーザー体験の向上だけでなく競合サービスとの差別化といった観点からも近年大きな注目を集めています。しかしながら、データプロダクトの開発にはデータ基盤の構築やアルゴリズムの実証、また段階的な精度向上など、一般的な機能と異なる開発体制・プロセスが必要とされ、様々な難しさを抱えているのが現実です。本LTでは、スタディサプリのデータ組織を例に、データプロダクトの開発に関わる取り組みや日々向き合っている課題感をお話いたします。

【組織を変えるまえに変えること】高山 泰基
最近思っていることを話します。それは、「方法論はいくつもあるけれど、根本的に変えなきゃいけないことがある。それはまず自分を変えること」。自己啓発的な話をするつもりはありません。ただ、同じ方法論を見たはずの人間同士なぜ結果ややり方が異なるのか、という観察について話します。逆に言えば、根本的な姿勢が異なれば、同じ方法論でも薬にも毒にもなるという話です。最後に、「方法論を超えて自分たちにできることはあるのだろうか」という問いについても話せたらと思います。

【組織本能の考察と適応】佐藤 大典
変わらない組織。対立する組織。なぜ、組織は変わらないのか。なぜ、対立するのか。
組織は1つの有機体であるという視点で考えると、組織の本能というものが見えてくる。
組織は変わらないのでも対立してるのでもなく、本能に従っていただけかも知れない。
組織本能を受け入れて、付き合っていこうというお話。

【マイクロサービスにおける技術と組織の衝突に向き合う】森 久太郎
“マイクロサービスは組織論” - マイクロサービスの流行が加熱していた時代、その技術的側面ばかり注目されることに対するアンチテーゼとして、正しい理解を促すための言葉でした。しかし冷静な視点に立ち戻れば、アーキテクチャは技術と組織の両面から評価する必要があります。少人数のチームとサービスが常に1:1に対応する...そんな教科書通りのマイクロサービスは現場においてはほとんど存在せず、技術と組織は往々にしてコンフリクトするのです。コンウェイの法則に素直に従うのか、それに抗って技術的な実利を取っていくべきか。このトークでは、技術と組織がコンフリクトする3つの事例を考察しながら、現場で実践するマイクロサービスのリアルに迫ります。

【Engineering Managerは何をする人なのか】湯前 慶大
Engineering Manager(EM)によるEMのためのPodcast EM.FMを始めて9ヶ月が経ちました。この9ヶ月の間に、11人のCTOやEMの方々にゲスト出演いただきました。初めた当初ではまだおぼろげだったEMという職種が、様々な方とお話することで少しずつ形として見えてきました。一方、EM.FMの出演ゲストに限らず、各社のEMと話をすると、各社によってEM像にもバリエーションがあることがわかってきました。本発表では、EM.FMで語られているEM像を紹介しつつ、EMとして何が求められているか考察していきます。

【司会】大庭 直人[Quipper]

Quipper Limited
Engineering Manager
Engineering Manager Meetup

Quipperで教育サービス「スタディサプリ」の開発・運用をしています。Ruby on RailsによるWeb application、mobile application向けAPI開発、Single Page Application開発がメイン業務。2017年より同社でEngineering Manager。2018年よりEngineering Manager Meetupというイベントを主催。各社でのエンジニア組織やマネージャーの実践・挑戦・知見・失敗話の共有と議論が楽しみ。
https://github.com/ohbarye https://ohbarye.hatenablog.jp/ ohbarye

山邉 哲生[Quipper]

Quipper Limited
VP of Engineering at Data Division

エンジニアとして様々な事業領域でのシステム開発に従事した後、2015年株式会社リクルートマーケティングパートナーズに入社。現在は Quipper Limited に出向し、オンライン学習サービスであるスタディサプリのデータを活用した学習支援に取り組んでいます。データ基盤の開発からデータ分析、また機械学習などの技術を活用した研究開発を牽引中。博士(工学)。
https://github.com/beniyama http://beniyama.hatenablog.jp/ beniyama tetsuo.yamabe

高山 泰基

西日暮里.rb 翻訳書:「オブジェクト指向設計実践ガイド」
エンジニア → 起業 → 現在。
現在は主にRepro株式会社の技術顧問として、組織のことに注力しています。




佐藤 大典[アスクル]

アスクル株式会社
エンジニアリングマネージャー
#em_meetup

ベンチャーにてアーティストファンクラブや電子チケットなど新規事業開発を経て、2015年にアスクル株式会社に入社。エンジニアリングマネージャーとしてLOHACOの開発に携わりながら、アスクルのエンジニアリング文化を創るための活動をしています。「エンジニアリングマネージャー楽しいよ」というのを世の中に広める活動にも注力しています。
https://github.com/dskst https://dskst9.hatenablog.com/ dskst9 daisuke.sato.9847867

森 久太郎[FiNC Technologies]

株式会社FiNC Technologies
技術開発部 SREグループ

株式会社FiNC Technologiesにて、数多くのサービスの立ち上げや運用に携わるとともに、サービス横断的な課題に対処する取り組みを日々続けています。現在はSREチームに所属。Microservices Meetupを主催しています。
https://github.com/qsona https://note.mu/qsona qsona kyutaro.mori

湯前 慶大[アカツキ]

株式会社アカツキ
VP of Engineering
EM.FM

株式会社アカツキにてVPoEとしてエンジニア組織のマネージメントと、モバイルゲーム開発のEngineering Managerに従事しています。さらに、素晴らしいプロダクトやサービスが世に溢れる世界にしたいという想いのもと、Engineering Managerの魅力を伝えるPodcast EM.FMのパーソナリティを務めています。
https://yunon-phys.hatenadiary.com/ yunon_phys