コロナ禍は航空業界に限らず、日本のマーケットに暗い影を落としています。
しかし、このような時だからこそスマートな働き方を志向し、これまでの業務やビジネスモデルを変革する好機であると思います。
ニューノーマル時代のデジタル戦略の要諦は、IT部門の役割、行動、マインドを変え、生み出すデザインを変えていくことではないでしょうか。ANAがこの数年取り組んでいるDXを通じ、皆さんと一緒にこのテーマを考えてみたいと思います。
野村 泰一 [ANA]
全日本空輸株式会社 デジタル変革室 イノベーション推進部長
ANAに入社後、インターネット予約やスキップサービスなどANAの予約搭乗モデルをデザイン。
2011年より日本初のLCCであるPeachの創設に携わり、イノベーション責任者として、各種ビジネスモデルのデザインを行い、2017年4月より現職。
ロボット、IOT、AIなどのデジタルテクノロジーを活用したり、マイクロサービス型のシステムアーキテクチャーを導入したりするなどANAのイノベーションを推進。また、仕組みを作るだけでなく、働き方改革、DXを生む企業文化醸成や人材育成などのテーマにも関わっています。
DXの施策が加速する中、多くの企業において全社員規模でのデジタル活用を進めるうえで、ユーザーへの定着化が課題として挙げられています。当セッションでは、デジタル化が直面するユーザーの不安やストレスに寄り添い、誰もが迷いやストレスなくデジタルシステムを使いこなせる新しい「デジタルアダプション」について、事例とともにご紹介します。
道下 和良 [WalkMe]
WalkMe株式会社 代表取締役社長
1997年日本オラクル入社。エンタープライズ向け営業部長、CRM事業本部長を歴任し、2013年にセールスフォース・ドットコム入社。
コマーシャル営業部門執行役員を経て常務執行役員として製品営業部門、エンタープライズ営業部門を担当。
エンタープライズ向けシステムの導入に20年以上携わり、数多くのお客様を見てきた経験から、システム導入後の定着に興味を持ち、2019年6月よりデジタルアダプションプラットフォームを扱うWalkMeの日本法人代表に就任。
コロナ禍でオンライン主体となった世界から、コロナ後の世界へと移行するタイミングは刻々と迫っています。ワクチン接種が比較的早く開始された米国では、一部の地域で既にオフラインでの日常活動が再開されています。対応を余儀なくされたコロナ禍でのビジネス変化は企業のデジタル化を促進させ、お客様とのコミュニケーションの利便性を高めました。本セッションでは、米国での最新DX事例を元に、ハイブリッド化するビジネスニーズに対応し、コロナ後も持続可能な顧客体験、従業員体験を創出するために必要なことを皆様と一緒に考察していきます。
石井 紀之 [アクイアジャパン]
アクイアジャパン合同会社 営業部 アカウントマネージャー
国内大手商社、外資系グローバル製造業、インシデント対応SaaSツール大手PagerDutyなどにて営業を8年ほど経験した後、2021年2月よりアクイアにアカウントマネージャーとして参画。幼少期より中国、オーストラリア、フィリピンなどで過ごした海外経験と日本での就業経験を活かし、お客様が海外ベンダーに対して感じる課題を解消し、顧客満足度を高めるためのサポートに日々邁進中。2018年末よりオーストラリア・シドニー在住。
コロナ禍による社会的、経済的な環境変化を受けて、企業はこれまで以上にDXを重視した経営が求められています。一方で、社内ITの近代化やIT基盤の整備に課題を抱え、本来の目的であるデジタルビジネス戦略に踏み出せないでいる企業は少なくありません。このような状況下で、企業はDXをどのように捉え、実践することが求められているのでしょうか。また、そのなかでITが果たすべき役割とは何でしょうか。本セッションでは、DXの実践的な推進手法とIT部門の採るべきアプローチについて考察します。
金谷 敏尊 [アイ・ティ・アール/エスクワイヤー/ExeJapan Business School Professor]
株式会社アイ・ティ・アール 取締役/プリンシパルアナリスト
株式会社エスクワイヤー CEO/シニアコンサルタント
ExeJapan Business School Professor 英国PGDコース ジャパンプログラム教授
英国MBA、MCPC認定IoTエキスパート。
ビジネス戦略の立案と遂行、テクノロジの活用と成果に関わるコンサルティングの実績を多数持ち合わせます。特に、IT/デジタル投資の収益化、IoTやクラウドなど技術インフラの構想化といった上流工程を得意とし、企業への戦略的アドバイスを提供します。主な著書:「テックネイティブ・カンパニー」技術評論社(共著)。
市場ニーズに迅速に応え、ビジネス競争優位性を確立するためのDX。テクノロジーを使った製品やサービスの創造は、IT部門だけでなく、経営層やビジネス部門と共に推進していくものになります。DX推進においてキーとなる、必要な資金捻出、ビジネス部門との意思決定、Agileの促進に対してTechnology Business Managementがその支援を行ないます。実践で証明された経営に貢献するIT価値最大化のベストプラクティスをご紹介します。
成塚 歩 [Apptio]
Apptio株式会社 代表取締役社長
1979年生まれ。慶應義塾大学卒業後、日本総合研究所に入社。システムエンジニア、大手法人向け営業を経て、2008年に日本マイクロソフトに転職。以後12年間にわたり、エンタープライズ向けにビジネスを展開。直近ではSmart Storeのイニシアティブを立ち上げ、日本の小売業界向けのDX支援を推進。業務執行役員 流通サービス営業統括本部長を務めた後、2020年、Apptio株式会社に入社。代表取締役社長に就任。
現在DX実現を目指し多くの企業が最新デジタル技術を積極的に導入しています。これに伴いITシステムのアーキテクチャは大きく変化しています。しかし古いセキュリティ対策のままのDX推進では、サイバー攻撃の格好の標的となり、最悪DX実現どころか、会社の存続すら危うくなるかもしれません。DXは必ず最新のセキュリティ対策とセットで進める必要があります。対策として注目されているのが、ゼロトラストセキュリティです。
本セッションでは、DX時代にふさわしいセキュリティモデルを考察し、自社システムをゼロトラストセキュリティ対応にするため、まず何を守り、どこを再構築すべきか成功への鍵をご紹介いたします。
小坂 嘉誉 [サイバーリーズン・ジャパン]
サイバーリーズン・ジャパン株式会社 パートナービジネス本部 セールスエンジニアリング部 部長 / CISSP
早稲田大学卒業後、外資系ITベンダーにて20年以上の経験。OS、DBをはじめとするインフラ技術、開発、Web系のテクノロジ、セキュリティ等幅広い知識を持ちながら、フロントSEとしてお客様の課題解決を支援。セキュリティ経験は長く、エンドポイントセキュリティをはじめ、SSO、特権ID管理、二要素認証などの領域が得意分野。
SE部門、営業部門等のマネジメントの傍らIT媒体等への執筆。現職ではパートナー企業とともに、猛威を振るうサイバー攻撃からお客様を守るセキュリティ強化を提案。
AGCでは、2014年にAWSを選定し、SAPを含む大規模基幹システムを2018年末までにリフト完了。すでに自社データセンターはなく、その後関係会社含め利用促進が留まりません。現在では経営方針でもあるDXを推進すべく、クラウドにシフトした世界を作り上げ、昨年はDX銘柄2020にも選定頂きました。ここまでの経緯、効果、組織について、ご紹介します。
大木 浩司 [AGC]
AGC株式会社 情報システム部 ITコンピテンスセンター デジタル・イノベーショングループ サブリーダー
1993年入社で、約18年間社内基幹業務システムのインフラ構築・運用に従事。2014年、ビル・産業ガラス向けSAP開発(EBISU)とAWS選定を同時に行い、SAP on AWSとして本格稼働。AWS大流行を想定し、AWSシェアードサービス(Alchemy)を立ち上げ、現在は関係会社含む256システムで利用中。2021年1月の組織変更でDX推進を司る現職に至り、最後の手作りレガシーを再構築し、S/4 HANA on AWSと汎用データレイクの構成で、この5月サービスインし安定稼働中。