「結局は、経営層がコミットしていないと意味がない」。様々な人事施策に取り組む中で、人事や現場マネージャー層の方々から、このような不満を聞くことが増えています。組織マネジメントにおいて、「ミドルマネージャーが育ってない」とは言いますが、本当の原因は「経営層が人材育成・マネジメントの理論・手法を率先して学ぼうとしないこと」にあります。
統合報告書などに「組織スローガン」を掲げ、「あとは人事や現場マネージャーに丸投げ」という状態であると、「結局は、経営層が人材育成・マネジメントの理論を理解し、実践していないじゃないか」という組織不信感が、現場で膨れ上がってしまうだけです。
Hakuhodo DY ONEでは、「経営層が変わらないと、現場も変わらない」という覚悟の元、経営層から「人材育成・マネジメントの理論に関する研修」を受講。その後に、現場マネージャー層まで理論を展開することで、「マネジメントの共通言語化」を推進しています。その結果、「経営層とマネージャー」「マネージャーとメンバー」のあいだで、建設的な対話も増えてきたと言います。
「管理職の罰ゲーム化」が謳われる中で、どのように経営層が動き、人事と連携していたのか。同社の上席執行役員 佐藤翔氏と人材育成担当 山本悠太氏に加え、実際に経営層を含めた研修を担当していた株式会社Momentorの坂井風太氏に、「経営層を起点とした、人材育成・マネジメント改革の重要性」の話を聞きます。
株式会社Momentor
代表
DeNA入社後、事業責任者、子会社代表を歴任。その後、人材育成責任者として、学術理論に基づいたマネジメント基盤を構築。体系的かつ実践的な内容が好評を博し、大企業・スタートアップ・国立大学など、210社を超える組織にプログラムを提供。『PIVOT』『TBS NEWS DIG』『ReHacQ』『News Picks』など、YouTube動画が累計500万回再生を突破。
株式会社Hakuhodo DY ONE
上席執行役員
2006年アイレップに新卒入社。営業としてキャリアをスタートし、入社3年目でチームマネージャーに就任後、局長や本部長を歴任し、2021年にアイレップの取締役に就任。この間、グループ会社への出向も通じた多様なマネジメントを経験。現在はHakuhodo
DY ONEの営業組織を管掌。
株式会社Hakuhodo DY ONE
人事・総務本部
メディアプランナーや営業に従事後、2021年に人事に異動、採用の責任者に着任。2023年に育成部門の責任者と兼務となり、若年層~マネジメント層の能力開発や、組織開発を通じたONE社の活性化に努めている。
株式会社翔泳社
HRzine編集長
宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事をテーマとする「IT人材ラボ」を立ち上げ。2020年8月に人事全領域にテーマを広げた「HRzine」をスタートさせた。