マーケティング施策の効果検証は、簡単に見えて難しく、奥が深いです。より最適な戦略策定や予算配分を行うには、増加した売上のうち「マーケティングによる効果」がどれだけあったかを分析する必要があります。グローバルな企業は既にスタンダードになりつつある科学的分析手法として「MMM(マーケティング・ミックス・モデリング)」を採用し、統合マーケティングの効果測定に取り組んでいます。
MMMとは「同時に複数展開されているマーケティング施策と、マーケティング活動以外の要因も含めて、売上の増減に何がどれだけ影響しているのかを明らかにする統計的手法」です。Cookie規制の影響により、個別に広告の効果測定を行うことが難しくなっていますが、MMMはCookieを用いずに統合的な効果測定を可能にする手法です。そうしたメリットから、グローバルでMMMが注目されています。
本セッションでは、いま世界で「次世代の効果測定手法」として定着しつつあるMMMの基本を解説。グローバルと日本での事例も織り交ぜながら、マーケターが知っておくべき基礎知識と、事業(組織)にMMMを取り入れる際に重要なポイントをお話しします。
株式会社グロースX
マーケティングマネージャー
龍谷大学法学部卒業後、業務を通じてデータサイエンスの重要性を痛感し、大学院で統計学・データサイエンスを“学び直し”。デジタルマーケティングや消費者インサイトの分析業務などに携わり、定性データと定量データ両方の分析に精通する。2020年3月にJX通信社に入社し、マーケティングを統括。2023年1月より現職。
Meta日本法人 Facebook Japan
マーケティングサイエンス ノースイーストアジア統括・執行役員
消費財メーカー、P&G消費者市場戦略本部として柔軟剤ブランド「レノア」の日本立ち上げなどを担当。グローバルメディア、アジア地域のビッグデータ長を担当後、P&G Japan執行役員に就任。2017年にそのミッションに共感し、Facebook(現Meta)に参画。その他、マーケターキャリア協会の公式メンター、日本マーケティング協会のインサイトハブコアメンバーも務めている。
株式会社秤
代表取締役社長
マーケティング投資最適化や需要の構造把握など定量分析で随一のノウハウを活かし、業務委託の形でマーケティングアナリストやアドバイザー、エバンジェリストなど複数の役割を持ちながら活動。ミッションは戦略意思決定のための「秤」をマーケティング組織にインストールすること。著書『Excelでできるデータドリブン・マーケティング』(マイナビ出版)の出版やその他企業イベントでの講演多数。独立以前は電通グループなどでマスとデジタルの最適化をテーマにした分析と改善に注力。デジタルマーケティング支援会社とPR会社でコンサルティング経験を積み、2019年12月に法人設立。