質の高い体験を提供する場として実店舗の役割が再定義されている昨今。一方、店舗を持つリテール企業にとって、今後事業存続の大きなハードルになりうる課題の一つに、商圏地域の「過疎化」「人口減少」があります。今後リテール企業が中長期の存続と成長を見据えて行うべき方策とは何なのでしょうか。
約200店舗を構えるドラッグストア「サツドラ」を展開するサツドラホールディングスでは、国内でもとりわけ過疎化が進んでいる北海道を中心に事業を行う中で、こうした課題に向き合い、「ドラッグストアビジネスから地域コネクテッドビジネスへ」を現在のビジョンとしています。これまでも北海道の2.5人に1人が保有する共通ポイントカード「EZOCA」の運営など、小売としての役割を越えた“地域のハブ”として事業を推進。近年では、パートナー企業とともに店頭サイネージを通じた広告メディア事業を行い、従来と異なるマネタイズの手法にも取り組んでいます。
本セッションでは、サツドラホールディングス代表取締役 CEOの富山浩樹氏が登壇。リテール企業が切り離すことのできない地域課題やその解決に向けたDX推進の考え方、実践の現在地について語り、事業存続と成長のヒントを共有します。
サツドラホールディングス株式会社
代表取締役社長兼CEO
1976年札幌生まれ。札幌の大学を卒業後、日用品卸商社に入社し福島や東京で勤務。2007年株式会社サッポロドラッグストアーに入社。営業本部長の傍ら2013年に株式会社リージョナルマーケティングを設立し、北海道共通ポイントカード「EZOCA」の事業をスタートする。2015年5月に代表取締役社長に就任。2016年より新ブランド「サツドラ」の推進をスタートする。同年8月にはサツドラホールディングス株式会社を設立し代表取締役社長に就任。2022年現在サツドラは約200店舗、EZOCAは道内200万人の地域カードに。これらのリソースを元に北海道デジタル地域通貨のプロジェクトをスタート。その他 AWL株式会社、株式会社コンサドーレ、バリュエンスホールディングス株式会社、株式会社出前館にて社外取締役を務める。また、2020年6月より北海道経済コミニティ「えぞ財団」を立ち上げて活動中。