サイバー攻撃によるセキュリティインシデントが連日のように報告される中、終わりが見えないロシアによるウクライナ侵攻や、数年以内に勃発し得ることが懸念される台湾有事。
これらに代表される国際的な緊張により、国家支援型アクターやサイバー犯罪者、ハクティビストなどによって直接的かつ間接的にサイバー脅威が高まっています。
未曾有のサイバー環境下、日本も能動的サイバー防御の導入を決めたほか、防衛産業に関わる企業へのセキュリティ基準を強化するなど、まさにサイバーセキュリティ対策における新たな岐路に立っています。
では、こうした現況を企業や組織はどう理解するべきなのか。本セッションでは、地政学リスクが高まる中での最新のサイバー脅威を確認しながら、現在のサイバーセキュリティ対策の課題を専門家3名が徹底議論!今後、求められる対策について考えます。
AIG損害保険株式会社・サイバーリスクアドバイザー
外資系ITベンダー/セキュリティベンダー、監査法人系コンサルティングファームを経て現職。これまで大規模システム開発や様々なサイバーセキュリティコンサルティング業務に従事し、現在は、サイバー保険にかかるサイバーリスクのアドバイザリー業務を担当。サイバー脅威動向、国内外のサイバーセキュリティ政策に加えて、国際政治や安全保障分野とサイバーセキュリティの関係を研究し、講演や執筆活動も行う。
元在ロシア防衛駐在官・海将補/広島大・東海大客員教授
元在ロシア日本国大使館防衛駐在官、広島大学法学部客員教授、東海大学平和戦略国際研究所客員教授、明治大学サイバーセキュリティ研究所客員研究員、博士(学術)。1986(昭和61)年、防衛大学校卒業後、海上自衛隊に入隊。オーストラリア海軍大学留学、護衛艦ゆうべつ艦長、在ロシア防衛駐在官、第8護衛隊司令、統合幕僚監部サイバー企画調整官、指揮通信開発隊司令などを経て、2018年に防衛省を退官(海将補)。近著に、「近未来戦の核心サイバー戦-情報大国ロシアの全貌」。
明治大学サイバーセキュリティ研究所
明治大学サイバーセキュリティ研究所所長、明治大学理工学部情報科学科教授、レンジフォース株式会社代表取締役、博士(工学)。専門は、サイバーセキュリティ及び、情報セキュリティ技術。特に、Webセキュリティ、ブラウザのトラッキング(ブラウザーフィンガープリント)技術や、サイバー空間での影響力工作を研究テーマとする。著書、「マスタリング TCP/IP 情報セキュリティ編(第二版)」(オーム社)、「ネット世論操作とデジタル影響工作:「見えざる手」を可視化する」(原書房)