両利きの経営では、出島での新規事業などに注目が集まりますが、並行して行う既存事業のアップデートも非常に重要になります。その観点を「両利きの経営への誤解」として、再現性のある経営システムのアップデートとして、紺野教授から課題提起いただきます。そのうえで、以下2つのテーマを議論します。
■1:東急における、両利きの経営とその意思決定
コロナ禍前後の東急の取り組みを、既存事業のアップデート/新規事業の取り組みという二軸で、両利きの経営の観点から考察します。
■2:イノベーション地区
「オープンイノベーション3.0」は特定地域を拠点に、産官学やスタートアップが連携するイノベーションエコシステムの最新潮流です。東急・東浦氏が提唱する「私鉄3.0」との共通点などに関しても議論し、オープンイノベーション3.0やイノベーション地区に関する具体像に迫ります。
東浦 亮典 [東急]
東急株式会社
常務執行役員 都市開発本部 副本部長
1961年東京生まれ。1985年に東京急行電鉄入社。自由が丘駅駅員、大井町線車掌研修を経て、都市開発部門に配属。その後一時、東急総合研究所出向。復職後、主に新規事業開発などを担当。現在は、東急株式会社常務執行役員都市開発本部副本部長。
紺野 登 [多摩大学大学院]
多摩大学大学院
教授
多摩大学大学院教授(知識経営論)。博士(経営情報学)。エコシスラボ代表、一般社団法人Japan Innovation Network(JIN)代表理事、Future Center Alliance Japan(FCAJ)ファウンダー/理事、The New Club of Paris 理事。知識創造、デザイン経営、イノベーション経営における理論化と実践を行う。著書に『ビジネスのためのデザイン思考』、『知識創造経営のプリンシプル』、『利益や売上げばかり考える人は、なぜ失敗してしまうのか(目的工学)』、『構想力の方法論』『イノベーション全書』『Kōsō-ryoku: Conceptualizing Capability: For Innovation and Management in the Age of Para-existence』などがある。