チームをうまく駆動させ自己組織化を促すようなプラクティスは、世の中に沢山あります。
スクラム開発を取り入れたり、MVPの概念を入れながらイテレーティブな改善を繰り返すことで、チームが学習できる機会を沢山作るといった形です。
もちろん、そういったプラクティスも大事ですが、ここではもう少しそこを深堀りをしてチームが開発している様子を“群れ“としてみた時に、そこから発生する“群知能(Swarm Intelligence)”を考えていきます。
群知能とは、動物や生き物がどのような規則性・法則性で群れながら生存戦略を取っているかを知る分野ですが、それをチーム開発にも応用していきます。
私たちも同じように群れながらチームで開発しています。
よくよくチームを観察してみるとチームメンバーの「個」がそれぞれ違うため、群れ方が違ったり独自のプラクティスやパターンが生み出されているのが分かります。まったく開発のやり方が同じチームは少ないでしょう。
そうした行動パターンやメンタルモデルをうまく観察し、抽出することで「そのチームっぽさ」が見えてきます。アジャイルの根幹はまさにこれらを体現するようなプラクティスが詰まっていると思っています。
本セッションでは、アジャイル開発をしている中で見えてくる “群れる(Swarming)”を如何に意識的に抽出し、自走する組織を作っていったか、またリモートチームになったことでどう変わっていったかを具体的な事例をもとにお話出来ればと思います。
石垣 雅人[DMM.com]
合同会社DMM.com
総合トップ開発部 部長
2015年度エンジニアとして新卒入社。
2017年よりDMM.comのアカウント・認証におけるバックエンド基盤のプロダクトオーナーを経て、2018年7月にリードナーチャリング領域を強化するチームの立ち上げを行う。
2020年より、DMMの総合トップなどを管轄する総合トップ開発部の部長を務める。
現在はアプリプラットフォーム基盤のプロダクトオーナーにも従事。
著書 『DMMを支えるデータ駆動戦略』(マイナビ出版, 2020)