「内製化」という言葉が叫ばれて久しく経ち、ユーザー企業が開発を社員主導で行おうという風潮はだいぶ一般的になってきました。あわせて、スクラムを筆頭としたアジャイル開発手法についても、現場からの成功事例が報告されるようになっています。しかし、システム開発自体を生業としてないユーザー企業にとって、開発の少なくとも一部は外部の専門家に頼るほかなく、そういう意味では「内製化」を実現することはそれほど簡単なことではありません。
本セッションでは、そういった文脈の中で社員が開発のハンドルを握るために、アーキテクトとして何を考え、行うべきかということについて、体験を交えながらご説明していきたいと思います。
和智 右桂 [ハピネット]
株式会社ハピネット
情報システム本部
ソフトハウスおよびSIerにて開発標準化やフレームワーク開発、大規模システムの受託開発などを経験。現在はエンタテイメント系総合商社の情報システム本部に勤務。開発プロセスやアーキテクチャに関する講演や、技術書の翻訳活動を定期的に行っています。訳書に『エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計』(翔泳社、2011年、共訳)、『継続的デリバリー』(アスキー・メディアワークス、2012年、共訳)、『組織パターン』(翔泳社、2013年)、『ビヨンドソフトウェアアーキテクチャ』(翔泳社、2015年、共訳)などがあります。