2024年1月、日本マーケティング協会は34年ぶりにマーケティングの定義を刷新しました。具体的には1990年に定義された「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である」から「マーケティングとは、顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである」に修正されました。
新しいマーケティングの定義には顧客や社会との価値共創、持続可能などSDGsに関するキーワードが盛り込まれ、現代の潮流に対応して修正されましたが、マーケターはこの定義をどのように捉え、日々の業務に携わっていけば良いのでしょうか。
本セッションでは、日本マーケティング協会の「マーケティング定義制作委員会」の委員として定義の制作に携わったキーパーソンをお迎えし、マーケティングの定義刷新の背景、新たな定義の内容、そして、今後マーケターに求められる行動・マインドについてお話しいただきます。
早稲田大学 商学学術院 教授
公益社団法人日本マーケティング協会 理事長
1982年早稲田大学商学部卒業後、同大学大学院商学研究科を経て、1996年より教授。商学学術院長、商学部長、入学センター長など歴任。2013年から理事、広報室長。専門はマーケティング戦略。主な著書『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』(共著、丸善出版)、『マーケティングに強くなる』(ちくま新書)、監修には『コトラーのマーケティング入門』(丸善出版)など。
株式会社博報堂
執行役員
1987年、株式会社博報堂に入社。マーケティング局において、幅広い業種のブランド戦略、マーケティング戦略を担当。2002年、リサーチ&コンサルティング局において、ブランド戦略、IMC、ショッパーマーケティングなどのソリューション開発と数多くのクライアントの事業戦略・ブランド戦略・商品開発プロジェクトに従事後、2010年第三プランニング局長。2015年、MD戦略センターマーケティング戦略企画室長。2016年、MD統括局長を経て、2019年より執行役員 マーケティングプランニングユニット長、2023年より現職。慶応義塾大学メディアコミュニケーション研究所非常勤講師、不識塾師範。
パナソニック コネクト株式会社
取締役 執行役員 ヴァイス・プレジデント CMO、DEI担当役員、コネクトカルチャーHUB担当役員
パナソニックの企業向けソリューションビジネスを担うパナソニック コネクトの 取締役 兼 デザイン&マーケティング部門の責任者として、国内外の広報&マーケティング、デザイン機能を強化しつつ、ビジネス改革・カルチャー改革、サステイナビリティ推進に取り組む。また、ダイバーシティ推進担当役員として、女性やLGBTQ+を含むジェンダーダイバーシティ、男性育休100%取得などの取り組みを強力に推進している。日本IBM、シスコシステムズ、ヤフージャパンなど国内外の複数の企業にてマーケティング部門管理職を歴任。日本アドバタイザーズ協会 デジタルメディア委員会 委員長。一般社団法人Metaverse Japan理事。 ダイバーシティコミュニティ「MASHINGUP」理事。 不登校児とその親を支援するNPO「優タウン」の副理事としても活動中。
株式会社翔泳社
MarkeZine編集部 副編集長
1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副編集長に就任。マーケティングイベント「MarkeZine Day」のオーガナイザーも務める。